vs☆A

アンチジャニが嵐ファンになっちまったよ

いま、私にできること。

昨日私は、福島県郡山市へ行ってきました。


以下、私ゴトニッキです。
取引先のお店へお見舞いに行ってきました。
事前に電話をして救援物資は何もいらないと言われたけど
少しの水と食糧、そして
見てると心が明るくなるような、綺麗なお花とおいしいお菓子を持って。


新幹線は動いていないので、レンタカーを借りて出発進行。

昨夜の大きな余震の影響もあって、皆にはやめておいたら?と言われたけど
高速道路の閉鎖もないし、なんとなく今だからこそ行かなきゃ、という気がして
行くことにしました。



東北自動車道をひたすら北上。

途中までいつもと何も変わらない風景。

でも、休憩に立ち寄ったSAは、いつもとはまるで違う景色でした。

そこにいたのはいつもの家族連れではなく
救援物資を運ぶジープやバン、消防隊、救急車…
オレンジのツナギを着てヘルメットを被った人たちが無数にいて、
その光景に、現実を突き付けられたような気がしました。


そしてさらに北上。
制限速度80キロ規制になったかと思うと
だんだんと、道が荒れてきました。

ひびを埋めたと思われる新しいアスファルトが無数に見られ、
それでもなお、補修されてない亀裂もたくさん。
道の端の柵も上下に歪み、中央分離帯には崩れている箇所も。
正直、アクセルを踏む足がすくみました。


そして郡山着。
ICを降りてすぐに壁の崩れたパチンコ屋さんが見えました。

そしてそこかしこのおうちの屋根は瓦が落ちブルーシートだらけ…
みんなが楽しむはずの遊園地の入口には『避難所』の文字。

倒壊した建物、半壊したお家、たくさん見ました。

これが現実なんだと
心に刻みつけました。



そしてやっと取引先へ到着。
取引先のお店はとても大きく何棟もの建物で構成されているのだけど
そのうちの一棟は閉鎖されていて、見ると外のデッキは陥没し
ガラスは割れ、中も散々たる状況のようでした。


私が関わっているお店の建物は、幸い無事のようでしたが、
よく見るとガラス戸がなかったり、アンティークの什器はひびが入っていたり…
ダメになってしまった家具やガラス類はとんでもない量だったといい、
片付けにはまるまる2週間要したと話す担当者さんの顔は
本当に疲れきっているようでした。


話をしていて、何が辛いって
原発を怖がって、人々が遠退いてしまい、
まるで陸の孤島のようになってしまっていることが辛いと。
私たちは今もここに住んでいるのに、と。

だからこうして、東京から車を飛ばして来てくれて
普通に話をしてくれることが嬉しい。
世間に見捨てられたような気がしてたから、と。

話を聞いていて本当に心が痛んで、
そして同時にやっぱり今日来てよかった!とそう思いました。


私たちの仕事は、いわば無くても生活に支障はない贅沢品を売る仕事です。

家がなくなった人に、仕事場がなくなった人に
いかがですか?なんて言えるわけありません。

だけど、きっと勇気づけることはできる。
「いつかもう一度これを買えるように頑張ろう」と思えるきっかけを作ることはできる。

だから、今は今までと同じようによりよい商品を提供し、
よりよいお店を作ること。
私たちは私たちのできる最大限の仕事をやり続けるしかないんだと
そうお互いを元気づけて、お店を後にしました。


励ましに行ったはずなのに、
強く前を向くその姿に私が逆に元気をもらってしまったような気がします。



まだ大きな傷痕を残し、前を向くにも
どちらの方向へ行ったらいいのかもわからない人々にかける言葉は
「頑張って」や「踏ん張ろう」も
今はきっと役に立ちません。
これ以上の頑張りようがないし、
頑張る方法が見当たらないからです。

だけど、私たち被災していない人たちが
「頑張ろう」と声をあげることを止めたら、
きっと日本はダメになってしまう。

この「頑張ろう」は、きっと
元気な自分たちに送るエールです。

被災地の皆さんが再び元気を取り戻すまで、
頑張ろう!と思える日まで、
私たちが日本を支えなければいけない。

そして被災地の皆さんにずっと
「気持ちは一緒だよ!」「忘れてないよ!」と伝え続けること。

だからこそ、今「頑張ろう」と声をあげることが必要なんじゃないかな、と
これが私が今回感じたことです。



帰りの上り車線は、下りよりももっと損傷が激しく
ボコボコした道路に車酔いしてしまいそうでした。

私が行った地域は海沿いの被災地に比べたら
被害は比較的軽いのだと思うけど、
それでも私はかつてこんな景色を見たことがないし、
自然災害が起こす恐怖を感じるには充分すぎるほどでした。

ただひたすら怖かった。

だけど、行ってよかった。
あの景色を自分の目で見ることができてよかった。



これからも、私は私にできることを
ひとつずつ着実に。


そして、声をあげ続けます。

頑張ろう!