vs☆A

アンチジャニが嵐ファンになっちまったよ

FREE STYLE 2 in OMOTESANDO HILLS SPACE O

8月2日。

そう、らしこさんの結婚式を終え、一泊し新幹線で帰京、その足で行ってきました!

FREE STYLE 2!!!!!

7年前、まだ嵐ファンとしてひよっこだった私が目にした大野智の頭の中と、

7年後、嵐ファンとして中堅に差し掛かってきた(笑)私が目にする大野智の頭の中。

どんな出会いが待っているだろう???

先に届いた写真集は家のいちばんいいところに飾り、

開けずに我慢して数日。

出会ってきました、頭の中。

『FREE STYLE』

作品と、私達を隔てる柵や額はなにもない。

自由に

それぞれが心のままに

好きなように感じて、見て欲しい。

そんな、智くんの願いが込められた個展、

私も、私が思ったことを、自由に、書き留めておきたい!

・・・と思ってつらつらと書いていたらいつの間にか

3週間も経ってたYO!(時代が流れるのって早いね!!怖いね!!!)

以下、ネタバレ!

表参道駅に降りたつといきなり無数のフリスタアドがお出迎え。

表参道ヒルズへ。

フリスタフラッグ!!!

青い階段を降りると

真っ黒でミニマルなフリスタの世界。

否が応にも期待が高まるー!

そして黒のエントランスを抜けて、

フリスタの、大野智の世界へ。

7年前、私が思った、アーティスト大野智の良さは

どうしても美大出身者やプロには勝てない技術を

その緻密さとひたすらに途方もない時間をかけて補える、その努力(本人は努力とは思っていないだろうけど)と

継続できる力だった。

よく、天才とは1パーセントの才能と99パーセントの努力だ、と言われたりもするけど

私もそう思っていて

磨けば磨くほど光る一筋のセンスを

ずっと磨き続ける才能があるかどうか、が

なにかを生み出す人にはとても重要だとずっと感じてた。(自分の仕事も含めて)

だから、初めて智くんの作品を見たときに

もちろん技術も、色使いも、正直なことを言ってしまえば素人同然。

だけど、ただただ好きなことを続けてきた年月を感じることができるなにかがそこにはあって

その年月と、きっとまだまだ磨き続けることができるであろうその才能に、自然と拍手を贈った。

そして今回。

作品をぐるりとまずは一周して

私は大きく息をついた。

この7年で、アーティスト大野智の才能が、

継続してきたその才能が、

開花していたから!

その感動を噛み締めたくて

会場のまんなかで、ボーーーっとした(笑)

もちろんまだまだ荒削りで、

正直これはダメだなって作品もある(笑)

(でもアートってひとつの意見でくくれないから、その作品が大好きだって人もいると思うしそれでいいと思う!)

だけど、いくつか、

心が動いて動いて仕方なかった作品があって

何時間でも

何日間でも見ていたかったし、

ほんとうにフリースタイルに楽しんでいいなら(笑)、その絵の前で寝っ転がってお昼寝したり、

その作品と生活したくなるものだってあった。

そしてその成長に、

草間彌生

奈良美智

藤子不二雄

の3組のアーティストが大きく影響していると思えたし、

その3組に出逢えたことで

アーティスト大野智の才能が大きく膨らんだことは間違いなく、

もちろん各人に愛される大野智の愛らしさがあってこそだけど

ほんとうに、いい出逢いをしたんだなあと

あらためて思えた作品の数々。

特に、私が断トツで気に入ったのは

ポスターにも使われていた、カラフルなドットが描かれた子供の絵。

あのポスターを見たときから、

今回の個展は、結構すごいかもしれない…って、期待値がぐぐーーーっと上がっていたのだけど、

実際に、これでもかというほど真近で見て、

うわ!やっぱこれすごい好き!!!!!ってなった。

7年前から智くんが持ち合わせていた緻密で繊細な作風と

きっと草間彌生から少なからず影響を受けたであろうドットというアイコンが化学反応を起こして

ただ決して草間彌生の模倣ではなく、大野智だからこそ描けるトンボ玉のような、万華鏡のような、

宗教画のような、はたまた混沌の世界のような、

そんな世界観があの”ちょんまげの子供”にはあった。

そしてなにより、7年前より、圧倒的にカラフルだ。

ブラックミュージックやその世界観が大いに溢れてたフリスタ(7年前)は

その色彩もどこかくすんでいて

同じ赤でも原色に近いというよりは、語弊があるかもしれないけどどちらかというと血の色に近かったように思う。

今回の個展で、私が感じたことのひとつが『光』。

7年前、少しくすんだように感じていた世界が

今回は光を讃えて、生き生きとしてた。

ただそこにある人やもの、をそのままに表現するとともに

キラキラとした躍動感や、そこな生命があると思わせる質感を、力強さを、

表現できていたように思う。

特に白色と黒色の使い方。

これがものすごくうまくなってた。

万華鏡のような、ちょんまげの子供のドットもそう。

ただ極彩色に塗るのではなく、そこに白い光と黒い影をいれることで、よりその色彩が生き生きと輝くことを

知ってか知らずか、智くんはそれをやっている。

それから、特筆すべきは

(ドット側ではなく)ちょんまげの子供のちょんまげ部分の黒の中に隠された無数の同化するようなドット。

そして左にいたパグの瞳の黒に隠されたドット。

どちらも、その存在を隠すように、黒の中に主に黒色を重ねるかたちで描かれていた。

(ちょんまげの子供は、下半身部分に浮き出ていた、裏のドットが浮き出てしまっているのとはまた別にみえるので

たぶん、ちょんまげ部分だけはこちら側にもドットを描いたのではと推測してるんだけど)

あれがあることで、裏面のドットとの繋がりがでるのはもちろん、

髪色の黒色に奥行きがでて、より生き生きと、黒色の中にある様々な黒色を表現できてるように感じた。

そう、黒という色はただ黒なのではなく、様々な色が集まって重なって、

そうしてできる色なのだ、と思い出させてくれる。

つまり、もともとあった大野智の世界観(緻密さ)が、ドットという味方を得て

さらに緻密に、さらに奥深く、さらに立体的に

進化した、そんな感じ。

それは、草間彌生その人でも出せない味だと思うし、

かつての大野智でもきっと無理だった。

豊富な色彩感覚を持つ、”彌生ちゃん”の世界に触れたから、

大野智の色彩が色を得、光を得たのだと思う。

それからこの作品が素晴らしいなと思った理由がもうひとつ。

ベースとなる素材の選定。

通常絵を描く素材としてはやっぱりキャンバスだったりするわけだけど、

このちょんまげの子供はもっと粗めの、しかも色も生成りというか、麻のような、

素材の色をそのまま使用したナチュラルな布だった。

それを、掛け軸のように垂らして

表と裏、どちらも楽しめるようにしてあるわけだけど、

この粗めのナチュラルな素材に、あの、描き込みを重ねた極彩色の絵を載せるというこのギャップ!!!

そしてこの色の生地を使ったことで

色をつけなくてもちょんまげの子供の肌にはしっかりと色があり、生きている体温を感じることができる。

一体どこまで計算してこの絵が出来上がったのか

もしくはタツノオトシゴのように計算せずだんだんと出来上がっていったものなのか

本人に聞いてみないとわからないけどこんなにも

1枚で多方面から楽しめる絵に私は出会ったことがなかったから

ほんとうにただただ素直に、すごいと思った。

これは、美大とかで基礎を習ってしまったら、逆にできなくなる感性かもしれないなあ。

・・・・・ってまだ、ちょんまげの子供のことしか語ってないのにこの長さ(笑)

終わりが見当たらなくなりそうなのでここからランキング形式にします(笑)

あくまでも、わたしが、8月2日の時点で、

心を動かされた作品ランキング。

第1位 ちょんまげの子供

何度、正式名称でもなんでもない『ちょんまげの子供』を連呼したら気が済むのかってぐらい言ってるよね(笑)

でもほんとうに素晴らしかったんだよ!!!

この表裏シリーズ、もっともっと、

もっと見たい!!!!!

もっと大きいパグぐらいのサイズのもの。

連作。

想像したらキリがないぐらい素敵になりそう。

第2位 カッパとドットのフィギュア

もはや智くんのアーティストとしてのライフワークとも言えそうな、フィギュアのシリーズは

今回すごく進化を遂げていました!

魔王に出てた六平さんにソックリの(笑)顔をベースに、前よりも大きさも大きく、作りも立派になって

樹脂だけじゃなく金属など他の素材にも果敢に挑戦していてずっと世界が拡がってる!

その中でも入口から見ていって最後に並んでたカッパのフィギュア(もうフィギュアという作品でもないかもなー)と、

ちょんまげの子供とシリーズになりそうな、ドットを施した作品は

今回の個展の核心ともいえるだろう「ドットとその展開」の中にあって

あのたくさんあるフィギュアの中でも【今の大野智らしさ】がすごくでてた。

カッパの額のボツボツとか、たまらないです!!

第3位 黒人の子供

パグの連作の横に配置してあった、暖色をベースにした黒人と思われる

子供のアップの構図の絵。

たぶん油絵かな~と思うんだけど、

筆の使い方と、なにより、ちょんまげの子供の作品にも共通する

『黒』の表現の仕方に、グッときた!

以前の作品に比べて、圧倒的に黒の幅が拡がってた!!!

これは、かなり成長を感じられる作品のひとつでした。

素晴らしい。

特別賞 松本潤による大野智の絵

これはほんとにすごくよかった!!!

下手したら、一時間のうち15分くらいこの絵の前にいたかもしれない(笑)

智くん愛されてるなぁ、っていうのと、

どんだけ写真見つめて描いたんだよ、っていうのと、

自分の持てるすべての美術の知識と技術を使って描いたんだろうなぁ、っていう、

松本潤の愛らしさが溢れて止まらない作品。

ほんっっっっっっっとに真面目なコなんだなぁ、この子(笑)

アートって言われちゃうと、

それを自分の中で評価するのってすごく難しいし、

何が正解なのかわからないし、

ゴッホもモネもミケランジェロもバスキアも草間彌生

正直、専門家がいいって言ってるし世界的に評価されてるんだからそうなんでしょ!?

って思って見るしかないんだよね、きっとみんな(笑)

だけど、ほんとは、人それぞれに

智くんのいうところも「何かひとつでも感じて」、

何かひとつでも心に残ったり、心に響いたりすれば、

きっとそれはいい作品なんだろうな、と私は思うのです。

それが万人に愛されなくてもね。

そういった意味で、

今回の個展では、

私の心にグッと響いたのはこのラインナップでした。

智くんらしい、素晴らしい作品展だったな~~!

またいつか、その頭の中見せてくれるの、

待ってます。

さ、やっと作品集見よう(笑)